自分が就職留年した理由

簡潔に言えば、就活を始めるのが遅かった。
これにつきます。
自分は早稲田大学という、世間的に見れば優秀な学歴に甘んじて、説明会解禁の時期(2016年でしたので3月)まで全く就活をしていませんでした。
更にちゃらんぽらんな事に、

早稲田だし、どっかしらは大手に行けるだろう
という、大手病にかかっていました。
軸も無いまま(強いて言うなら、給料と知名度と転職サイトvorkersの評価の高さという浅い観点)、様々な業界の大手ばかりを見ていた訳です。
(しかも、海運、ディベロッパーのように人気が高いのに採用人数も少ない業界ばかりだから救いようがない)
…役満ですね。
今振り返ってみれば、大手なんて同じ学歴同士の争いなのだから、浅はかな考え。
周りは、しれっとインターン等でスタートダッシュしていましたから、土俵にすら上がっていなかったのかもしれません。
さて、4月くらいに気付くわけです。

ESが思った以上に通らない。面接も1次で落ちることがデフォ。これはもしかして、アピールするポイントがそもそもずれているのでは。
が、時はすでに遅し。
6月の解禁までの実質3か月という著しく短い期間。

説明会、自己分析、企業研究、ES、GD、面接を同時にこなすなんて不器用な僕には無謀だった。
具体的に何が駄目なのかもわからないまま(改善する暇もないまま)、無い内定のまま迎えてしまった訳です。
社交性はある方でしたが、「友達同士のコミュ力と就活でのコミュ力は別物なんだ」と思い知った1年(というか3か月間)。
当時の自分は
- 大手企業に凝り固まっていた
- 無駄にプライドが高かった
- 面接で落とされた(就活生からすれば「人格や生き方を否定される」と感じる訳です)事への、悔しい気持ちが強すぎた
- 「もはや就活の軸もブレブレのままだし、就活の過程に全く納得していない。たとえ入社したところで絶対に辞めるだろう」という気持ち
もあり(もちろん、ここでは語りきらないくらい様々な理由があります)就職留年を決意しました。

それが6月2週目くらいの話。決断はかなり早かった。
2年目の成果は無双状態だった

結論から言えば2年目は無双でした。
2業界に絞り就活を進めていたのですが、ほぼ全ての企業において、ES、GD、面接、最終まですんなりと進みました。
し、面接後、

確実に合格しただろうな
という余裕を持てるまで、成長した訳です。
第一志望の企業に早めに内定を頂いたので、あっけなく2年目の就活は終了。
就職留年をして成功するかなんて確証はない
自分語りを終えたところで就活生の皆様。

とりあえず、お疲れ様です。結果はともあれ、最後の方はかなり真剣に悩んで、本気で就活したと思います。一旦は自分を褒めてあげてください。
この記事を読んでいる就活生の精神状況は、今かなり不安定だと思います。
そして、半ば諦めている人は
とかでググり始める頃かもしれません。
気持ちわかる。僕もググった。
あなたが今、そんな癒しを求める精神状況だと理解して、あえて言います。
先ほど、僕は「大成功を収めた」旨を述べましたが、就活に絶対という言葉はありません。「何をすれば必ず内定が取れる」ともアドバイスは出来ません。
この記事は、就職留年の参考になるという確信から書いていますが、最後はあなたの頭で考えて行動に移してください。
1年目で駄目だった自分を振り返ると、内定が貰えない理由の1つに「自分で考える癖がついていない」事が挙げられるんじゃないかと思います。

逆質問で何を質問すれば良いかとか、ネットで調べていませんでしたか。
綺麗事や説教に聞こえるかもしれませんが、将来の分岐選択は自分が「納得」することに本質があると思っています。
「あれだけ考えてギャップがあったのだから、人生って難しいね。仕方ない」と思えるのか。
「あの時、しっかり考えて行動しておけばよかった」と思ってしまうのか。

たとえ就職留年で思うような結果が出なくとも、人のせいにするような人にはなって欲しくはない。それだけは言っておきます。
就活を始めるのが遅かった人は伸びしろがあると思う
冒頭でも述べましたが、説明会解禁の時期(3月)から就活を始めるのはウルトラハードモードです。
自分より優秀で意識の高い人が早期からインターンに通い、既に大きな差が付いているのですから。
更に言えば、インターンに参加するという事は、1年前にES、GD、面接、インターンでは定番の新規事業プレゼンを経験しているという事。
そこで彼らは

インターンって参加するのも結構難しいのね…就活舐めてた…来年、無事行きたい企業に内定貰うため必死に頑張るぞ。
と、気付くわけです。就活本番の1年前に。
何か既視感はありませんかね。
…そう、今の読者の立場ですね。
インターン組を例えるなら、
↓
ある意味、就職留年をして就活に臨んだ状況と一緒

それは、強いよね。やり方わかってるし。
自分の周りでも、「説明会解禁の時期から就活を始めた人で納得いく就活を終えた人」は1人いるかどうか。
(しかもその1人は、1年間留学行った経験があり、器用で社交的な人でした)
ほとんどの人は、かなり苦労していました。
だからこそ、ある意味、3月から就活を始めた人が苦労するのは仕方ない、というかむしろ当たり前だと個人的には思っていて、逆に言えば、1年間の過ごし方次第で伸びしろは十分にあると確信しています。
親の理解と協力は必要
就職留年するにあたって、まずは親に納得してもらう事が非常に大事だと思っています。
学生モラトリアムを延長するにはお金(学費や生活費は就活しながらのバイトでは全てを稼ぐのは難しい)もかかりますから、説明責任はあるでしょう。
人それぞれ環境は違うと思うので、こればかりは自分で考えるしかありません。
が、親を納得させるのも面接や思考力の訓練だと思って、というか、自分の来年のためにも最低でも
- なぜ今諦めて就職留年を決意するのか(まだ探せば応募受付ている企業なんていくらでもある。)
- 今年就活に失敗した理由
- 来年の内定に向けてどのように成長していくのか。具体的に何をするのか
- もし来年駄目だったら、どうするのか
- 1年分の学費や生活費はどうするのか
をパワポにまとめて親の前でプレゼンする、なんて事はやりすぎとは思いませんよ。むしろ、全ての就職留年生はするべきだと思う。
親も

就職留年するなんて不安で仕方なかったけど、しっかり先の事を考えているのね。
と少しは安心するはずです。
僕は秋卒業かつ残り単位が少ない事からクォーター分のみで済みましたので、各自、自分の通う大学の制度を調べておくことをおすすめします。
正直に言うと、1年間は精神的に相当辛い

想像以上に辛かった
というのが、率直な気持ち。
企業に断られ続けるのは、人間として否定されたようなもので、あなたは今、相当落ち込んでいるはず。
恐らく、夏にはインターンに参加する人も多いと思いますが、人によってはそこでも結構落ちるはず。たった1か月じゃ人はなかなか変われないみたい。

僕も結構落とされました。
集団面接で隣の学生ばかり話が弾むのなんて、

今年が面接初めての1個下の代よりも駄目なのか…強くてニューゲームどころか、マイナスからのスタートじゃないか…
と本当に本当に落ち込んだ。
ただ、辛い夏を乗り越えた秋頃、冬頃にはかなり成長していて少しメンタル復活。
でも、3月頃には、来年から社会人の同期が

最後のモラトリアム~
とか言いつつ、卒業旅行を楽しんでいる。
こちらは説明会解禁でそんな場合じゃない。(まあ、時期によっては行っても良いと思うけど)

辛い…
しかも、この頃に襲ってくる感情は

もし、今年も駄目だったらどうしよう…
いくら自信があっても、メンタルは落ち込み気味。
…というわけで、心の支えは用意していた方が良いです。
それは趣味でも、友人でも、親でも。
自分の場合は、当時付き合っていた彼女が本当に優しく、メンタルが死にそうな時にはいつでも「あなたは本当は優秀なんだから大丈夫だよ」と支えてくれた。だからこそ、2度目の就活が上手くいったと思います。
彼女には本当に心から感謝しています、この場を借りてありがとうと伝えたい。
(彼女は1個下だったので一緒に就活した訳ですが、彼女は早期から始めて1発で第一志望に入社しました。凄い。)

メンタルが不安定になる時期は必ずあるから、拠り所は考えておいた方が良い。
「面接で不利になるのか」に対する個人的な体験と感想
実体験だけで語れば、

多分だけど、ほぼ不利にならない
というか、受けた企業が大手ばかりだからか、去年受験した就活生の記録なんて照合する余裕ないんじゃないか、とは思う。
個人情報云々うるさい時代ですし、もはや書類を処分するところがほとんどでしょう。ここら辺は人事部じゃないと知らないし、企業によって全然違うと思うので、真偽は知らないし完全な独断と偏見。
企業としても、その時点で優秀なら取らない理由はないでしょうから。

ちなみに僕は、去年落ちた企業のインターンに合格したし、面接もスイスイ進んだよ。
そして、恐らく、就職留年を考える就活生が気にするもう1点は、

どうして就職留年したのですか?
という闇の質問でしょう。
結構難しく、痛い質問ですよね。
ただ、これも実体験に合わせれば、

(インターンの時期を除けば)1回も聞かれなかった
という驚きの事実をお伝えしておきます。
インターンの時期は、

緊張してる?面接は初めて?
みたいな(迷惑な)アイスブレイクが多いので、流れで説明する羽目になることが多い(後なぜか、この時期は履歴書の卒業年度を結構見ていたりするから「留学?」と突っ込まれる)のですが、就活の時期は全くと言っていいほど聞かれませんでした。

なぜなのかは、正直、全くわかりません。
それは置いておいて、では実際に聞かれた時の返し方ですが、本当に内定を貰えず苦労した人向けに無難な黄金パターンを紹介したいと思います。

別の業界に内定を頂いていたが、冷静に考え直して軸に合わない(性格とか、将来やりたいこととか)と思い、就職留年する決意をしました。
これが無難でしょう。
「去年内定を貰えなかったから…」は正直者であるあなたの良さが出ており、人事によっては好意的にとらえる人もいるかもしれませんが、少しネガティブな情報な気もします。
「去年駄目だった=何か問題があるのでは」という身構えを起こさせる可能性もあります。

正直なのは良いことですが、割と人生かかっている2年目で馬鹿正直に答えるのは…。嘘も方便と思い込む覚悟も必要なのでは…と個人的に思います。
ただ、もしこの方法で誤魔化すのであれば、しっかり業界研究や企業研究しないとボロが出ます。

なるほど、君の性格(もしくは、やりたいこと)なら確かに、就活し直す論理的な理由があるね。もし、その業界に進んでいても、君には合わなかったかもね。
と、思って貰えるように。堂々と話すと良いです。
具体的に1年間で何をしたのか
もちろん、今から述べる事以外にも自己PR文の0からの練り直し等、無数にやったことはありますが、3つ挙げてみます。

サラリと述べましたが、就留には、せっかく作り上げた自己PR文を0からもう一度作り上げる覚悟も必要だと思います。もう一度練り直すのって頭使うし面倒だから、この度胸が意外と難しい。
インターンに参加しまくる
結局、実戦でPDCAを回していかないと去年の二の舞になってしまうので、積極的に就活の場に出ることは大事。

自分は5daysのインターン5つ参加しました。就活のみならず、人生経験として凄く良かった。
インターン(一番多いであろう5daysパターンを想定)では、業界研究、その中での自社の立ち位置、新規事業プレゼンという流れが多いですが、本番の1時間半程度の説明会よりも詳しく説明してくれる企業が多いです。
そして、個人的には新規事業プレゼンが一番刺激的だった。
インターンに参加する学生は全体的に能力が高めなので、学び盗める技術も多いんですよね。
「君、どこかの企業の資料でも作った経験あるの…?」「人事より説明上手いじゃん」というバグった学生も多く出会えます。
実際、ここで吸収した技術のおかげで、新卒の研修で「パワポ作り、プレゼンが上手いと褒められた」ので、社会人の基礎力が付いた自負はあります。
後、大体の企業では選考に有利に働く(+選考時期が早まるので、選考時期の分散が図れる。これは結構大きいメリット)ので、行っておくに越したことはない。
というか、行かないとまず暇。

ちなみに、自分は結局行かなかったけど、ベンチャーで長期インターンしてみるのも面白いとは思う。価値観が変わるかも。
お金やビジネスの知識を身に付ける(株、財務諸表や決算資料の勉強)
お金の知識は、社会人になって、「大学生のうちに触れていて本当に良かったベスト1位」です。
大きなメリットは
- IR情報が読めるようになる(表面的な企業研究からの脱却)
- お金関連で騙されないようになる
- 世の中のサービスの質を、財務やビジネスモデルから見極めることができる
- というか、お金って命の次に大切って言っても言い過ぎでないはずなのに日本人、お金に関して知識薄すぎじゃない?
社会人って、意外と業務で体系的なお金の知識が身に付かないもので(金融業界は知りませんが)、能動的に勉強していれば1年目新入社員でも、業務関連で先輩以上のポジション取れます。
というのも、ビジネスって全て、お金の動きを辿れば色々と背景が理解できるんですよね。

なんだが抽象的で上っ面な事を言っているようにしか聞こえないかもしれませんが、とにかくそのうちわかります。
ネットで「この会社は財務状況がヤバいらしい」ってコメントをそのまま友人に受け流すのではなく、自分の目で見て分析できるスキルは強いです。

このブログでも、サービスを「企業分析」という観点から語ってたりするので暇だったらミテネ。
肝心の知識の身に付け方ですが、株を勉強すれば、他の知識も自然と身につくので、まずは株を始めてみてはいかが。と雑に振り、後は別記事に投げておきます。

運動する

どうしたんだ急に。

いや、真面目にイッテルンダヨ。
ふざけているようで真面目な話、運動はした方が良いです。
大学も行かない訳ですから、人に会う機会が極端に減るわけですから、というか就職留年というストレスフルな環境を1年間過ごすわけですから、マジで息抜きは大切です。

自分も就留の時期に筋トレ始めました。今は…

君って結構意志弱いよね。
1年間もあれば、人って結構変わるものらしい
1年目に、某インフラ企業の人にOB訪問した事がありました。
ただ、全くの赤の他人というわけではなく先輩の知り合いだったので、それ以降もちょくちょく連絡は取りあっていました。そして、2年目に内定が出た後、お祝い兼ねて3人でご飯に行きました。
その際に、つい色々将来の事とか熱く語ったりしてしまったのですが、

ひろろ君、性格凄く変わったよね。実は、OB訪問に来た時、心配だったんだ。今は凄くイキイキしているし立派になったよ。
と。その時は「へー変わったんだ自分」という気持ちで、あんまり実感は湧かなかったのですが、嬉しかったですね。
と、長々と自分語りをしてしまいましたが結局、どのように生きて、どのように成功するかは、自分次第だと思います。

人生いろいろあると思いますが、頑張ってください。逆境を乗り越えた分、強くなります。