就活を続けていると「またその単語か」と突っ込みたくなることがあります。今回は自分が実際によく耳にした単語をまとめてみました。
- くるみんマーク
- 一気通貫
- ワンストップソリューション
- プロパー社員
- 協力会社
- ソリューション営業
- キチョハナカンシャ
- シナジー
- NNT
- カフェテリアプラン
- Win-winな関係
- ステークホルダー
- コンサル
- フェルミ推定
- 御社
- 貴社
- 弊社
- 御中
- 裁量労働制
- Webテ
- テストセンター
- SPI
- 玉手箱
- TG-WEB
- 内田クレペリン検査
- リクルート
- グルディスクラッシャー
- 服装自由
- みんしゅう
- B to B
- B to C
- B to G
- C to C
- 日経新聞
- インターン
- 資本金
- ガクチカ
- 持ち駒
- 売り手市場
- 大手病
- サイレントお祈り
- オワハラ
- 内定辞退
- OB訪問・OG訪問
- リクルーター面談
- ジョブローテーション制度
- 会社説明会でのアンケート
- 出向
- 転籍
- テレワーク
- ICT
- IOT
- ビッグデータ
- フレックス制度
- 一部上場
- ベンチャー企業
- 座談会
- 逆質問
- 内定者懇親会
くるみんマーク
子育てサポート企業として厚生労働省の認定を受けた証。星がついていたり、プラチナバージョンもあったり、遊戯王カードみたい。
企業は説明会で「女性に優しい会社ですよ」アピールを欠かさない。育休や職場復帰の話になると女子のメモ率が急上昇。
正直に言えば、上場企業のほとんどが持っているのであんまり当てにはならない。
一気通貫
特ににIT業界で最近流行りだした単語。最初から最後まで全てのサービスを行っていることのアピール。
例えば「コンサルから運用保守まで一気通貫で行っております」は、コンサル、営業、システム構築、テスト、運用保守など、全て自社で携わっています、という意味。
ワンストップソリューション
1か所で全て解決出来ること。
例えばショッピングモールでは、日用品の買い物も、子供の遊びも、夕食も、全て済ますことが出来て便利です。
これを企業の説明会で使われたら「うちはいろいろやってるので、お客さんが手間暇かけて様々な企業に発注せずに、うちだけで完結できる素晴らしく思いやりのある会社です」と言いたいのだろう。
プロパー社員
文脈によって
- 正社員
- 新卒からの生え抜き社員
- MR(医薬品の営業)の少し昔の表現
に分類される。日本は特別意識の言葉を好む気がします。
協力会社
大学生向けにわかりやすく言うと多くの文脈では下請けの意味。トゲのないように表現しているだけです。
現場の実務だと協力会社の社員の方が圧倒的に能力が高いことも少なくなく、なんなら元請けの若手は技術面でメンタルぼこぼこにされる。
ITとゼネコン業界でよく使われます。
ソリューション営業
「営業」という泥臭いイメージを「ソリューション」というカタカナ語によって打ち消しているだけ。
冷静に考えれば、お客様の要望を「解決する」営業は当たり前。頭痛が痛いと同類。
キチョハナカンシャ

本日は貴重なお話をありがとうございました。~大学~学部の~と申します。
合同説明会や解禁後すぐの説明会の質疑タイムで出現。言葉通りに貴重な時間を無駄にし、他の参加者をマウンティングする行為を揶揄、略してキチョハナカンシャ。
ちなみにキチョハナカンシャという就活アイドルグループも話題になりました。2017年6月時点で3期生を募集しており、志望企業からの内定を卒業としているらしいです。この活動を自己PRにするのでしょうか。
シナジー
相乗効果。1+1=3。

うちは不動産事業がメインですが、最近ではゲーム会社を買収し、リアルとゲームの融合を目指したアトラクション施設でシナジー効果を出す予定です。
これが経営に上手に活かせている会社は伸びる。シナジー効果が出ていなくとも、説明会ではとりあえず「今後、相乗効果が生まれる予定です」と根拠も無く誇っておく。
NNT
NTTではなくNNTです。無い内定の頭文字を示しています。年間売上10兆円と内定0個には、非常に大きな差があります。
カフェテリアプラン
社内にお洒落なカフェがあることを指しているわけではありません。
一定額付与されたポイントを使って自由に福利厚生を選べるシステムのこと。
デパートのカタログギフトをイメージするとわかりやすい。例えば、会社でディズニーチケットを全員に配ったとしても使わない人にとってはそこまで嬉しくはない。社員に自分に合った福利厚生を選んで貰う柔軟な制度。
会社自前で独自のカフェテリアプランを用意しているわけではなく、福利厚生を運営する会社に委託している場合が多い。
Win-winな関係
双方にメリットがある関係のこと。例えば、上で述べたカフェテリアプランは、会社は経費を節約できてwin。社員も自分に合った福利厚生を選べてwin。ビジネスは基本的にこの関係で成り立っています。
たまにwin-win-winな図も出てきたりする。
ステークホルダー
日本語に訳すと利害関係者。ビジネスの文脈だと「自社に関わる人」という意味合いが多い。
企業であれば、商品を買ってくれる一般消費者、宣伝を発注する広告代理店、製品を作る工場、監査法人、地域の人々。極論を言えば、ほぼ全てかもしれません。
コンサル
マッキンゼー、アクセンチュア、ボスコンなどが有名なコンサルティング会社として挙げられる。
ほとんどの人が知っているような超大手企業の抱える「どうしたら業務の改善がはかれるか」「会社の将来の方向性はどうすればいいか」といった課題に対して資料を作り役員にプレゼンをする人は、特に戦略コンサルタントと総称される。

いやそれ社長と役員の仕事だろ、さぼるな
とは突っ込みたい。
コンサルという響きは就活生に人気がゆえ、人気のない企業が自社の職種の事を無理矢理コンサルティングだと豪語することも多い。実態は、ただのコールセンター管理業務だったりノルマ営業だったりする。
確かに究極的に言えば世の中の仕事は全部コンサルティング要素が含まれているとは思いますが。
フェルミ推定
主にコンサルティング会社の面接で問われる問題。
例えば

日本に牛は何頭いますか?
のような問題。
これは正確な数値を当てるよりも、その考えに至った過程が重要視されます。
実際に考えてみる
例えば、日本人1人あたりの牛乳の平均消費量を、飲む分としてグラス1杯分の180㎖、加工食品として300㎖と仮定する。
ここで外国産牛乳の存在を考える。パック牛乳は基本的には国産しかないが、チーズやヨーグルトなどは外国産も多い。
180㎖×100%(国産比率)、300㎖×70%(国産比率)、つまり1日の一人当たりの国産牛乳消費量が390㎖である。
390㎖×日本の人口(1億2千万人)により、日本の牛から1日当たり4680万リットル搾乳しなくては日本に牛乳がいき渡らずに国民が悲しむことになることになる。
牛から1日当たり10リットル搾乳出来るとすると468万頭いるのではないか。
答え合わせ
農林水産省によると、乳用が134万5,000頭と肉用が247万9,000頭、合計382万4000頭。完全に肉用の牛さん忘れていました。
ちなみに1日に取れる牛乳は20~40ℓらしいので、途中まではかなり良い仮定だったのかもしれません。
御社
おんしゃ。相手の会社を敬う言葉。就活の時期になると、気が狂ったかのように皆が発する。就活用語で一番初めに習得する人も多い。

もちろん御社が第一志望です

貴社
きしゃ。意味は御社と一緒だが、文字で書くときに使う。御社は話し言葉。貴社は書き言葉。
弊社
へいしゃ。自分の会社をへりくだって表現している。
流石に就活生から発する単語ではないが、たまに御社と弊社を逆に覚えてしまっている就活生もいる。座談会で「弊社は~を強みとしているとお伺いしましたが」と質問している人がいて面白かった。
御中
おんちゅう。会社に履歴書送るときには封筒に「人事部 御中」のように書きます。特定の人物に送る場合は「斎藤様」のように様をつける。
裁量労働制
日本では時間単位で給料が決まるのが一般的ですが、裁量労働制は例えば1日8時間働いたと「みなす」こと。
極端に言えば

仕事が終わりさえすれば4時間働いて帰ってもいいですよ。やることやったんだから。
が可能。しかし、理想と現実は違い、何故か仕事が終わっても別の仕事が降ってくる。優しい会社だと

みなし残業は30時間だけど今月は80時間も働いたんだね。さすがに可哀そうだから手当出しとくわ。
もあるそう。
Webテ
ほとんどの企業でESと並行して科される、選択肢もしくは数字入力型のweb試験。
国語や、どちらかというと中学受験の算数に近い数学、英語、性格診断などがある。何社かの問題作成会社が独自にwebテを作成しており、有名どころはSPI、玉手箱、TG-WEBなど。
もちろん自力で解くに越したことはないが、自宅から受験できるので、友達と協力したり、回答集を入手することでなんとかなる。
馬鹿だけど可愛くて人望ある子は、ひたすら先輩や友人に解いてもらっていた。
有名大学では毎年、Excelに答えをまとめたファイルが出回る。ただ誤答も多く当てにならないという声も聞こえる。
解いている途中でネット回線が切れると会社に「もう一度受けさせてほしい」と懇願の手続き申請しないとならないため、安定したところで受験してください。周りで数人は必ずやらかします。
テストセンター
テスセンと略されることが多い。
上記の通りwebテが不正し放題であることから流石に企業も対策に乗り出したのか、全国各地にある雑居ビルの部屋に隔離され不正が出来ない環境下で受験させられる場合もある。
webテストの場合は家から受験が可能、テスセンの場合は指定の会場のパソコンで受験するということ。基本的には問題の傾向はwebテストと同様。
SPIに関しては、一番最近に受けた結果を使いまわし出来る。
SPI
リクルート社が作っているwebテスト。多くの企業で採用されているため、就活生なら絶対に解くことになる。
これは完全に仮説ですが、テスセンの場合は正解不正解で次に出てくる問題の難易度が変化、webテは正解不正解で次の問題の難易度は特に変化せず正解数で判断している、のではないかと感じました。
ちなみに、ネットに出回っている企業別ボーダーラインには根拠が全くない上、想像以上に性格診断テストを重視しているという噂もあり、全く当てにしない方が良い。
玉手箱
電卓を使い図表を読む取る問題が特徴的。1回目の受験は戸惑うと思うので事前に練習しておくと良い。
TG-WEB
難関中学の受験で出てくるような、初見で解くと非常に難しい問題が多い。
が、数学に関していえば、ネットで問題文を打ち込むと普通に答えが出てくる。スマホで調べながらで全然間に合うが、全部正解すると逆に天才すぎる難易度であるので、わざと2、3問間違える方が良いかもしれない。
内田クレペリン検査
もう二度と受けたくないテスト。開発した内田さんを恨むレベル。
と並んだ数列において、隣り合わせの数値を足した数の一の位を書いていく。
この場合
と書き込んでいく。
体育のシャトルランのようなカセットテープに従いながら高速で書いていくため途中から発狂する。終わった後には変な汗が噴き出ました。これで性格適性がわかるらしいが、別の方法で調べてくれと心底思う。
リクルート
全ての就活の生みの親。
リクナビネクストで転職を促し
ゼクシィで結婚を斡旋
夢のマイホームはスーモで
中古車はカーセンサーで選び
子供が出来たらスタディサプリで教育
家族で旅行はじゃらん
お食事はホットペッパーグルメ
奥さんの美容院はホットペッパービューティー
とんでもないビジネスモデルを構築している企業。SPIの生みの親でもあるため、練習をしたい場合はリクルート系列の選考を受けると捗る。
マイナビとリクナビは並列して語られることが多いが、リクルートホールディングス全体の売上高はマイナビの20倍あるのは内緒。
グルディスクラッシャー
完全に的外れな意見や、超頑固な態度でグルディスを潰そうとしてくる就活生のこと。本人に自覚がない場合が多い。
服装自由
人事と学生との読み合いバトル。
ただ、最近はこんなことをしても採用面では何の役にも立たないと企業も気付き始め「スーツでお越しください。社員もクールビズでの対応ですのでクールビズ推奨。」「なるべく私服で来てください」のように深読みさせないようにしてくる。
が、学生は未だに疑い深いのできっちりスーツを決めてくる。
みんしゅう
楽天が運営する、就活生のための掲示板。
聞いてもいないのに「1次選考ではこういうこと聞かれました」「これ準備していった方がいいです」と、どこにモチベーションがあるのかわからないが教えてくれる優しい人が多い。
仲良くなった会社の人事に聞いたところ、基本的に「人事はみんしゅうをみている」らしいので、あんまり個人情報は書き込まないように。ストレスの溜まった就活生による嘘も多いので注意。
B to B
Business to Business。企業間取引をメインに行う会社。就活生には有名な企業だとしても一般的には無名であることも多い。
例えば「好きなお菓子会社を3つ挙げて」には誰でも答えられるが「好きな硝子会社の名前を3つ挙げて」にウキウキと答える人は控えめに言って変態。とはいえ、ガラスは車や電車、マンションの窓にも使われており、世の中には欠かせない素材。ガラス会社なら自動車会社や電機メーカー、ゼネコン等と取引をする。これがB to B。
企業間での取引だから動くお金も大きい。
B to C
Business to Consumer。一般消費者向けの会社。
お菓子メーカー、食品メーカー、飲食業界、ゲーム業界等。世間的に有名だから、就活生にも人気。
B to G
Business to Government 。公的機関、政府、都庁等を相手に行うビジネス。
例えば、年金システムやオリンピック競技場関連はB to Gといえます。
C to C
Consumer to Consumer。一般消費者同士のやり取り。
これは説明会では滅多に聞かないかもしれませんが、今後需要もビジネスも拡大していくことが予想される。
例えばメルカリやヤフオクでは一般消費者同士で物を買ったり売ったり出来る仕組みが整っている。正確にはプラットフォームを提供する企業が仲介しますが。
日経新聞
「就活生ならまずは日経新聞を読むべきだ」というよくわからない文言が出回る。
普段から読んでいる人ならまだしも、今まで遊び呆けていた大学生が急に読もうと思ったとして、ほとんど内容は理解出来ないと思う。個人的には業界地図をおすすめします。
インターン
企業曰く「本選考には一切関係ありません」とのこと。別記事で説明。

資本金
説明会で会社の概要を説明する際に出てくる単語。
「資本金は100億円です」と説明してくるが、簿記を勉強している人以外は何のことかさっぱり。簡単に言えば、会社が株主からいくら出資を受けたかということ。更に簡単に言えば、ぶっちゃけ企業選びにおいて何の意味も無いのでスルーして構いません。
資本金が大きいから「この会社は凄い」となる訳では全くなく、人事が「この業界にしては多い方ですね」と自慢し始めたら「何もわかってないんだな」と思って頂いて大丈夫です。
ガクチカ

学生時代あなたが一番力をいれたことはなんですか?
という、面接の中心となる質問を略してガクチカ。
持ち駒
選考中の企業数のこと。祈られたら減っていく。就活生は持ち駒が減ると、焦ってリクナビに補充しに行く。
売り手市場
企業が人材を欲しており、就活生が有利な時期とみなされる。
全体的に見れば確かにそうなのだが、超有名企業はいつの時代も高倍率。むしろ「今年は売り手市場らしいから大手も受かるだろう」と背伸びをする学生が増え、実力を見誤った就活生が悲惨な目に遭う。
大手病
多少学歴が良いばかりに「大手ならどこかしら受かるだろう」と、大手企業ばかりを受けてしまう病。
マスコミや人材会社が、まるでボジョレーヌーボーの如く「今年は過去最高の売り手市場だ」と煽るに従い、大手病患者も増える。
「そもそも大手企業は高学歴同士の勝負である」という当たり前の前提を見落とすと痛い目に合います。
サイレントお祈り
お祈りは「不合格通知」のこと。サイレントお祈りとは「不合格の学生には連絡すらしない」という意味。
余談だが、ある友人は「サイレントお祈りを絶対に許さない主義」らしく、お祈りメールの催促をしまくっていた。怖いです。
オワハラ
就職活動終われハラスメント。
内定を出したのにも関わらず辞退されると人事の評価にも関わってくる、もしくは、目標の内定者数の調整が大変になる背景から「もちろんうちの会社に来るよね」と様々な手段で圧力をかける。会社の風土がよくわかる。
内定辞退
今度は学生が企業にお祈り申し上げる。因果応報。
採用活動には多額の経費がかかるため、1人でも抜けられると地味に痛い。内定辞退は学生の権利でもあるが、とはいえ人事も可哀そうなので、絶対に行かないのであればなるべく早く辞退してあげよう。
内定辞退における企業の反応は様々。緩い企業に「第一志望に受かったから、そちらに行きますね」と率直に申し上げたところ「自分が学生なら100%そっち行くから仕方ないね」という反応を貰った経験あり。厳しい他社では、選考辞退メールに完全スルー経験もあり。
OB訪問・OG訪問
OBはold boyの略で、OGはold girlの略。
同じ大学の卒業生を訪問するというニュアンスが一般的だが、必ずしも卒業生ではなく「社員に話を伺いに行く」という意味でこの表現を使うことも多い。会社経由で斡旋してもらうものもあれば、先輩やSNSを利用して自力で辿り着くものもある。
会社によってはOB訪問の回数を数えているところ、質問の質や様子をチェックしているところもある。選考の細かい情報を持っている人が有利かもしれない。

リクルーター面談
人事ではない社員が

カフェでお茶しながらうちの会社の事もっと知ってみませんか。もっと君のこと知りたいな。
と連絡してくるイベント。実態は

どうしてこの会社に興味を持ったの。学生時代どんな事やっていたの。何か聞きたいことありますか。
と面接さながら。
インターンに行くとリクルーターが付く場合や大学別説明会でのアンケートからのルートもある。金融業界でこの制度を取っている企業が多い。
当然ですが、本当にお茶をする態度で臨むと二度と企業に呼ばれなくなるので注意。「解禁前は面接は駄目なのでは」と思われた方。あくまで「面談」ですから。あくまで。
ジョブローテーション制度
入社後しばらくは部署を転々とし、会社の仕事を浅く広く学んでいく制度。
年数や部署数は会社にもよるが、一般的には約3年×3部署で会社全体の業務を理解し、その後1つの部署でスペシャリストになる。クレジット業界など。
会社説明会でのアンケート

今日の説明会に対する感想をお願いします。より有意義な説明会への参考とさせていただきます。
というアンケート。
無記名制の場合は遠慮なく書いて大丈夫。反面、丁寧に大学名と名前を書かせるアンケートでは本音を書いてはいけない。
全ての項目の「とても良かった」にチェックを付け、記述式の部分には「説明会がわかりやすく、自分に合った仕事で、ますます興味が沸いた」ことを熱意を込めて長文で綴ろう。
ある会社の説明会がお世辞抜きで何を言ってるかわからなかったため

事業内容は魅力的だが、説明がよくわからなかった
と本音を書いたら、次のステップの座談会には金輪際呼ばれなかった。
出向
ある一定の期間、主に子会社や関連会社に異動して仕事をすること。
半沢直樹の影響で銀行特有のイメージがついていますが、実はほぼ全ての業界で一般的。
例えば総合電機メーカーは一生安泰に見えるかもしれないが、50にもなると管理職や超出世コース以外の大多数の人は出向及び転籍させられることが多い。なぜなら、管理職ポジションは枠が少ない上に、役職が無い年配に居られても気まずいから。
若手にも出向させる会社はあるが「数年修行してこい」のようなポジティブな出向である場合が多い。
給与体制は元の会社のまま。
転籍
出向とは違い、籍も完全に移すこと。給与体制も変わります。
変に親会社でくすぶっているよりは子会社で管理職になった方が給料が高く仕事内容もまったりしている場合もあるので、一概に悪いとは言えない。今の時代、大企業なら安泰という考え方は時代錯誤かもしれない。
テレワーク
社員が会社に出社しなくとも、家やカフェで仕事出来る仕組みのこと。
従来では「わざわざ電車で2時間かけて本社の会議室に集まって」が一般的であったが、ITの発達により、例えば自室からテレビ電話での会議参加が可能になった。対面の必要性が比較的薄いシステム会社やIT系の会社は導入が進んでいる。1人だとサボる性格には向いていない制度かもしれない。
ICT
Information Communication Technologyの略。
ITを使ったコミュニケーションのこと。正直、ITとICTの違いを表すのは非常に難しい。
例えば、世界の教育の現場において、物理的距離の問題で学校に通えなくともパソコンとネット回線があれば衛星授業が受けられる。ICTによって教育問題を解決出来る。最近では、スマホでお医者さんに相談が出来るような遠隔医療もICTで発達している。
ところで、この文章中のICTをITに置き換えても意味的に通じることがおわかりでしょうか。
IOT
Internet of Things、直訳すると物のインターネット。
例えば、エアコンにIOTを導入することによって最寄り駅についたらスマホの位置機能が作動し、自動でエアコンが起動出来るかもしれない。「火の元栓消したっけ」と出先でふと不安になる時も、スマホのアプリから確認が出来るかもしれない。
ゲームで例えるとロックマンエグゼの世界が来たということ。便利な反面、悪いウイルスに感染させて真冬にエアコンの設定温度を18℃にする凶悪な犯罪者があらわれるかもしれない。
ビッグデータ
消費者購買行動等に非常に役立つ高度で複雑なデータ。
例えばクレジット会社の場合、クレジットカードの購買履歴から「30代女性は水曜日に購買単価が上がる傾向にある」と見つけ出せれば、飲食店に対して「水曜日に女性を呼び込むサービスをやれば伸びます」と提案が出来る。
ITの発達により、今までで以上に細かい分析に到達できるデータ収集が可能になった。
とはいえ、大したデータも分析方法も持ってないにも関わらず大袈裟に「我が社ではビッグデータを使ってますよ」と説明する人事もいるので誤魔化されないように。学生が取ったようなアンケートでも、言いようによってはビッグデータ。
フレックス制度
勤務時間を臨機応変に動かせる制度。
今までは多くの会社で一律9時5時勤務だったが、例えば、朝が得意な人は7時出社3時退社にしたり、息子の運動会で午前中を休みたい人は別日の出社時間を早まらせることで振り替えが出来るという制度。
ただ、あまりにも自由すぎると会社として成り立たないのでコアタイムを設定しているところが多い。
コアタイムとは「ある程度自由だけども、この時間帯は必ず会社にいてください」という意味。「会議したいのに、いつも一人欠けてる」だと流石に不都合だから。
一部上場
東証一部上場企業のこと。
ネットで
という強烈なエピソードの書き込みを思い出したので一応説明。
東証とは東京証券取引所のこと。福岡や名古屋にも証券取引所はあるが、日本株の大多数の取引がここで行われている。
一部、二部、マザーズ、JASDAQ等の市場の分類があるが、語弊を恐れずに言えば東証一部はいわゆる1軍で大企業が多い。
先程のエピソードのように、まさか会社の一部分を上場している意味ではない。
ベンチャー企業
“venture”を日本語に訳すと「冒険的事業、危険を冒して進む」という意味。冒険している企業です。凄い。
ベンチャー企業といえども世の中には膨大な企業数があり質はピンキリ。
既に安定し大きな成長を続けているところもあれば、ネットの掲示板に「良い響きで新卒を囲っているが、この会社にろくな技術なんてない」と社員が愚痴っているベンチャー企業も。
大企業以上に、企業を分析し見極める必要があります。
就活生には勘違いされそうですが、ベンチャーだから大手より選考に通りやすいなんてことはなく、優秀なベンチャー企業であれば「将来何をやりたいか」「どんなビジネスを考えているか」「学生時代から主体的に取り組み、既に一定の技術や知識があるか」が求められる点からも、ある意味では大手よりも難しいと思う。
座談会
先輩社員のありがたい話を聞く時間のこと。妄想してても寝ててもいいが、名札を付けるタイプの座談会には要注意。
「せっかくだし名前で呼びたいからさ」と社員はにこやかに笑うが、優秀な質問をしてきた学生をチェックしている場合もある。
本当に名前で呼びたいだけの企業もいるから識別は難しい。
逆質問
面接の終盤で

最後になりますが、~さんから何か質問はありますか。
と、面接官から逆に質問をする時間が取られる場合が非常に多い。
これに対して

いや、特にありません。(早く帰りたいナァ)
と正直に答えるのは、あんまりよろしくはない。
面接官は「会社の事をどれだけ調べてきて、そこから沸き上がった疑問の着眼点がどれだけ素晴らしいか」を知りたいのであって、学生の本音は求めていないのです。学生の面倒がる感情は百も承知。

業界について、最近こういうニュースをみて自分はこう思ったのだが、御社はこれに対してどういう方針なのか。

座談会で聞きそびれたのですが、プロジェクトは何個も並行で担当することがありますか。…なるほど。自分はスケジュール管理が得意なのでやりがいを感じられそうで良かったです。
抽象的ではなく具体的な質問を意識してみてください。
ちなみに「座談会で聞きそびれたのですが」という枕詞は「熱心に調べたのだが、様々な機会を有効活用したのですが」アピールにも繋がるので非常におすすめ。自分も、質問を和らげる枕詞として多用していました。
福利厚生等の「調べればわかる」ことを聞くのは、面接官からはがっかりされるかもしれません。
企業によっては、30分の面接のほとんどを逆質問に費やすという特殊な形式を取るところもあるとか。思考力や質問力を試されているのでしょう。とっさに良い質問が出てくる人は絶対にいないので、どの企業にも最低3個の質問を予め準備して面接に臨みましょう。
内定者懇親会
企業側は辞退者を食い止めるために、美味しい食事を振る舞うことによって内定辞退の防止に工夫を凝らす。まるで動物みたいな扱い。
学生同士で話していても「もとから辞退するつもりだけど、美味しい飯とお酒だけ頂きに来た」という、はらぺこ就活生も多かった。たくさんタダ飯を頂いた後には「懇親会で同期と性格が合わなそうだったから内定辞退します」と辞退すれば人事も責めにくくなるから便利。